2023年03月21日

賜物を生かす(あいりんだより2011年6月号)

賜物を生かす

 賜物にはいろいろありますが、それをお与えになるのは、同じ霊です。 (コリントの信徒への手紙一 12 :4 ) 


 本園では毎週の職員会で、各クラスの動きとその中での子どもたちの様子について報告し合い、全教職員が全園児を把握しながら保育できるように努めています。

 入園、進級してほぼ2ヶ月経って、各クラスの報告で先生たちからよく出てくる言葉が「個性が見えるようになってきた」、「動きが大きくなってきた」ということです。

 私も、園長として子どもたちに関わりまた保育の様子を見ていると、子どもたちがそれぞれに自分の好きな遊びに打ち込むようになり、その分、友だちとの関わりも深くなり、そこで交わされる会話も次第に豊かになってきていることを感じ取ることができます。

 人は、子どもに限らず、安心して自分を表現できるときに、互いをよく知り合い、成長していくことができます。それぞれが違いのある個性豊かな存在であるからこそ、他の人との関わりは相互に良い刺激となり、影響を与え合い、その関わりが自分と相手の理解を深め、人として成長する糧となるのです。

 それぞれの個性は、神さまから与えられた賜物(プレゼント)です。私たちは、それぞれに神さまから与えられたそのプレゼントを大切にし合い、否定せず、十分に生かし合う環境を整えていきたいと思っています。それぞれの賜物を生かし合えるとき、そこには予想できなかったような発展や成長が観られることもあります。

 例えば、花の絵を描いている場面で、それぞれの捉え方、描き方ができているとき、子どもたちはそれぞれの違いから自分と他の人の捉え方や描き方の違いを学び、自分と他の人の理解を拡げまた深めることができます。一人ひとりの物事の捉え方や描き方の違いも、また、神さまがそれぞれの子どもたちに与えてくださった賜物なのです。

 私たち大人は、子どもたちに与えられているそれぞれに賜物を、能力の優劣の尺度で評価するのではなく、神さまがそれぞれの人に与えてくださった個性として捕らえ、その個性を豊かに育んでいきたいのです。

 あるとき、あまり口数の多くない子どものお母さんから「うちの子、もっとハキハキと色んな事を話せるようになったらいいのに。どうしたら良いでしょう。」と相談されたことがありました。その子は確かにおとなしい印象の子でしたが、しっかりと物事を理解して場に応じた動きのできる子でした。私はそのお母さんに「この子の賜物は、ハキハキと沢山話すことより、他人の話をしっかり聞いて着実に行動するところにあります。無理に沢山話させようとするのではなく、お母さんがお子さんの話を沢山聞いてあげてください。お子さんは沢山聞いてもらった経験をとおして、話す楽しさを経験すると同時に聞き上手になりますよ。」とお話しさせていただいたことがあります。

 神さまが私たちにお与えくださる賜物は実に様々です。神さまが与えてくださっている各自の賜物を互いに生かし合い、認め合い、共に神さまの子どもとして育っていくことができますように。


posted by 聖ルカ住人 at 12:14| Comment(0) | 幼稚園だより | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする