2023年02月14日

神さまの大きな手の中で (あいりんだより2009年7月号)

神さまの大きな手の中で                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                        

「天は神の栄光を物語り、大空は御手(みて)の業を示す。

昼は昼に語り伝え、夜は夜に知識を送る。

話すことも、語ることもなく、声は聞こえなくても

その響きは全地に、その言葉は世界の果てに向かう。」(詩編第19編2節)


 今年は夏休みに入る頃の日に、日本でも場所により皆既日食を観測できると話題になっています。わたしは夏が近づくと上記の詩編の言葉を思い出します。七夕の季節だからでしょうか。この言葉は、神さまのお働きが静かに力強く進んでいることを感じさせます。そして、神さまの御手の働きが、いかに荘厳雄大であるのかについて改めて気付かされます。わたしたちも、一人ひとりがこうした神さまの御手の中で、無数の星のなかの一つである地球の上に、ほんの一瞬とも言える時を生かされているわけです。

 ところで、神さまに創られたもの(被造物)の中で、わたしたち人間のように物事を考えたり理解したり思い巡らせることのできる被造物は他にいるのでしょうか。上記の詩編のような言葉で神をほめたたえることのできる生き物は人間の他にいるのでしょうか。もしかしたら、人間は創られたものの中でも特別な存在なのではないでしょうか。

 詩編の言葉を借りて言えば、天は存在することで神の栄光を物語っています。この地球上でも、神に創られた野の花はありのままの姿で咲くことで神を賛美し、空の鳥もありのままにその鳥らしくさえずって創り主である神さまをほめたたえます。さて、わたしたち人間はどうでしょう。わたしたちも生きていること、存在していること自体が、他の被造物同様に尊いと言えます。でも、わたしたち人間はそれだけではありません。

 わたしたち人間は、他の被造物以上に、自分が神に創られたものであり、尊い命を生きていることを自覚しています。わたしたちは、神を思い、自分を思うと同時に、他の人々に思いを寄せ、互いに「自分のように隣人を愛し」て生きるのです。そして、他の被造物以上に自覚して、創り主である神に応えて神をほめたたえ、他の被造物にはできない人間としての行為(善悪を知り、自覚して善を行うことなど)によって神さまの御心をこの世界に実現していくべき存在なのです。先月この欄で、わたしたちは神が「良し」としてくださった世界に生かされていることを記しました。「良し」とされた世界に生きるわたしたちは、満天の星空を見上げたり、大自然の中に包まれたりしているとき、神さまの御心を理解する心の通路が豊かになるのではないでしょうか。わたしたちは、神の御手の働きを、その作品である自然をとおして理解し、その無限の大きさを実感するのかもしれません。

 夏はそうした自然の恵みに触れる絶好の機会です。是非、各ご家庭でも良い経験を重ねる夏休みをお過ごしください。

 わたしたち人間がこの世界の素晴らしさとその恵みを認識して味わい知ることができ、そのことを言葉で意識的に詳しく表現できることの大切さを再確認したいと思います。わたしたちはこの世界の置かれている状況を認識して更に良いものに創り上げ、神さまのお考えをこの世界に具体化してく使命が与えられているのです。そして、その使命をしっかり生きる人を育むことがキリスト教教育の目指すところであると言えます。

 自然との豊かな交わりの経験を重ね、神さまとのつながりを自覚し、より深く神と人々との交わりの中で生きることができるようになりたいものです。それは、子どもたちだけの課題ではなく、この世に命を与えられて、自覚的に神をほめたたえることができる人類の課題なのかもしれません。

posted by 聖ルカ住人 at 20:53| Comment(0) | 幼稚園だより | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする