2022年12月10日

いじめてよい理由もいじめられて良い理由も無い

いじめてよい理由もいじめられて良い理由も無い

 保護者の方々が「自分の子どもはいじめられていないかしら」と我が子を心配する時勢です。

 誰も他の人のことを悲しませたり苦しめたり嫌がらせをするようなことがあってはなりませんし、また、逆の立場から言えば、いじめの対象されたりしてもならないのです。

 私は時々「いじめられる方にも問題がある」という言葉を耳にしますが、そんなことはありません。

 確かにトラブルを起こしやすい人やそのために不適応を起こしやすい人もいるかもしれないし、いじめの対象にされやすい人はいるようです。

 でも、例えばスポーツが下手でいつもチームのお荷物になっているような人がいたとしましょう。その人は、スポーツが下手だからと言っていじめられてよいのでしょうか。出来ないからと言って蔑まれたりからかわれてよいのでしょうか。スポーツの上手な人は下手な人をいじめてよいわけがありません。

 もし、いつも行動が遅くて周囲を困らせるような人がいたとしたら、周りの人たちのすべき事は、その人の行動が遅くならないように支援していくことであり、具体的には少しでも自分で早くできるようにその方法を教えたり手伝うことであったりすることなのです。

 イジメはあくまでもイジメる側の問題です。多くの場合、自分にとって不都合となる相手の人権を踏みにじってまで保身しようとするところにイジメの原因があります。いじめる人は、自分を保とうとするときにそのような行動を取ってしまう心の狭さや卑劣さを認識すべきなのです。

  みんなが暮らしやすい世界を創り上げていくために「他人を(そして自分自身をも)いじめてよい理由なんか無い」ということを肝に銘じておきたいものです。

posted by 聖ルカ住人 at 11:19| Comment(0) | 子育て応援 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

泥、水、砂の遊び

ドロ、水、砂の遊び

「天は神の栄光を物語り、 大空は御手の業を示す」(詩編第19編2節)

 本屋さんで,保育誌を立ち読みしてみました。7月の保育のテーマやねらいには、季節柄、「水や砂をつかった遊びに親しむ」というような言葉が目立ちます。

 私は、ドロ、水、砂の遊びは、子どもの発達のためにもとても大切な遊びだと思っています。子どもたちには、機会を作り、ドロ、水、砂の遊びを存分に楽しませたいと思いますし、ご家庭でもぜひそうできるように心掛けていただきたいと願います。

 なぜなら、先ず、ドロ、水、砂という素材は神さまがおつくりになったままの「生」の素材だからです。子どもたちが、生の素材とふれ合うことは、電子機器やテレビ画面に向かう遊びと違い、心の浄化を促します。言葉を換えれば、子どもたちはドロ、砂、水に触れてその「生」の感覚を味わい、その生の感覚を基本に据えて、遊びを進めていくことになります。それに従って、子どもたちは素直に自分を表現するようになり、周りの人とその経験を共有したり、更に意欲的に造形遊びを発展させていくようになるのです。

 子どもたちが山を作り、海や川を作り、水を流し、園庭に一つの大きな世界が出来上がっていくのを見ていると、そこにはあたかも神さまが天地をお創りになった時と同じ光景ではないかと思われるような世界が見られることがあります。

 たちはドロ、水、砂の感覚を実感することで、確かな自分をつかみ始め、しっかりとした自分を育てることを知り、それが山や海の姿となって表現され、流す水にも自分の心のエネルギーをコントロールしている様子が垣間見られます。このように、子どもの遊びは、見事に子どもの心の内側を表現し、とりわけドロ、水、砂の遊びはこのような子どもの成長を刺激するのです。そして、この素材は、何度でもやり直しが出来る素材であり、それだけに子どもたちは失敗を恐れず思い切ったチャレンジが可能になります。

 こうした遊びの楽しさは、子どもに限ったことではなく、私たち大人も例えば海や川で童心に返って遊んだ時の心地よさや開放感を振り返ってみれば、誰でも納得のいくことでしょう。

 聖書の中に「天は神の栄光を物語り、 大空は御手の業を示す」(詩編第19編2節)という言葉があります。この詩編の言葉を借りて言えば、子どもたちがドロ、水、砂で十分に遊び込んでいる時の姿は子どもたちの栄光を物語り、そこに創られる造形の世界は子どもの世界を映し出すものになるでしょう。

 夏です。暑くなりますが、子どもたちが十分に遊び込んでのびのびと自分を表現することを経験し、そこから生きる力を育てていってほしいと思います。

(『あいりんだより』2007年7月)

posted by 聖ルカ住人 at 11:03| Comment(0) | 幼稚園だより | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする